山の手クリニック 性病について

C型肝炎

C型肝炎とは?

  • ・主に血液を介して感染するウイルスで、肝臓で増殖します。
  • ・慢性化すると多くの場合、肝硬変・肝癌に移行します。
  • ・日本でも200万人感染していると推定されています。
  • ・感染しても30~40%の人は自然治癒します。
  • ・現在のところB型肝炎のようなワクチンで予防することはできません。

感染経路

  • 1) 輸血・血液製剤
  • 2) 覚せい剤
  • 3) 入れ墨
  • 4) 性行為

使いまわしの針の使用などで感染することも多く、一度の血液暴露機会での感染確率は約2%とされております。(B型肝炎:30%、HIV:0.3%)
1992年以降では輸血・血液製剤による感染確率は、検査体制が十分整っているため、大きく減少しております。
性行為も感染機会の一つですが基本的に確率は低いとされております。夫婦間で調査した結果で、HCVの感染確率は0.23%とする報告もあり、存在するが低率と肝がられます。一方、風俗店で働く女性を対象とした調査では、同年代の一般の女性と比べて、8~10倍高率であり、梅毒との関連性も指摘されております。米国での報告でも、2006年802件のC型急性肝炎があったが、感染機会として予測されたものの内訳は、薬物などの静脈注射:54%、潜伏期の間に複数のセックスパートナーを持った:36%、パートナーがHCV感染していた:10%、となっています。これらのことを見ても、性行為でのC型肝炎感染は低いものの性感染症の側面もあることは無視できないと言えます。

症状と経過

  • ・一般に感染して、2~3ヶ月で急性肝障害を起こします。
  • ・「体がだるい・食欲が無い」などで黄疸は少ない。気がつかないことも多くあります。
  • ・60~70%の人は自然治癒せず、慢性化する。
  • ・慢性化した場合、10~15年は「非活動期」。肝機能も基準内。
  • ・その期間を過ぎると「活動期」。肝機能悪化。
  • ・放置していると、自然には軽快しないため、肝硬変・肝癌と進行していきます。

検査に関して

  • ・HCV抗体検査を行います。
  • ・抗体が陽性反応でも必ずしも現在感染しているとは限りません。(過去の感染の既往で、現在治癒しているときでも抗体は陽性化します。)

感染時の治療

  • ・肝機能悪化・黄疸等あれば入院して経過観察となります。
  • ・30~40%は自然治癒しますので、まず保存的にみます。
  • ・発症から12週間過ぎても、HCV-RNA陽性であれば慢性化する可能性高いので、20週超えるまでにインターフェロン治療を開始します。(20週過ぎるとインターフェロンの効果が低下します。)
  • ・インターフェロンの治療期間は24週間です。
  • ・インターフェロン投与終了後6ヶ月後にHCV-RNAが陰性化していれば駆除です。
  • ・インターフェロン終了後、肝機能が正常化する例は約50%、ウイルスがその後も陰性化するのは約30%です。

予後

  • ・自然に軽快した人やインターフェロン後ウイルスが消失した例は、予後良好です。
  • ・慢性化した例では、肝硬変・肝癌のリスクが高まります。
  • ・慢性化後、HCVが排除された時は、その時点での肝繊維化の程度で癌発生リスクが異なります。
  • ・健常者の人と比べてその後も肝癌の発生リスクは残るため、定期的に経過観察は必要です。

どんな人が検査をしたほうがいい?

  • ・パートナーがC型肝炎キャリアの方
  • ・性交経験が多い方
  • ・使い回した針を使用した方
  • ・医療従事者
  • ・輸血・血液製剤を受けられた方

予防方法

  • ・基本的にはB型肝炎の項と同じです。
  • ・ワクチンは無いので性行為においては、コンドームの使用が唯一です。
  • ・風俗店で働く女性がHCV感染率高いことからも、セックスパートナーの数を減少させることも予防対策の一つとなります。
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